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タナトスに似た欲動

またこういったことをせんとす

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲

映画の話

数年ぶり、しかも恐らく、初めてちゃんと始めから最後まで通して観たけどすごくいい映画だった。「『しんちゃんなのに』感動した!」なんていう安直な感想になりがちだけど、この歳になって観てると、本当によくできていて、色々なことを考えさせられる名作だなぁと実感した。Blu-rayを永久保存版として家に置いておきたい作品のひとつです、間違いなく。(そもそもBlu-ray出てないのかもしれないけど。)

ヒロシの回想シーンと、電波塔の鉄骨でのやりとりが最高だったなぁ。特に、誰もが名場面に挙げるだろうヒロシの回想シーンだけど、あの辺りから完全に視点が大人に変わって、子ども向け映画であることを若干捨ててるのがおもしろかった。笑

子ども向け映画の名作によくあるパターンで、子どもの時にも物語の大筋を捉えて普通にしっかりと楽しむことができて、大人になってもう一度観てみるて、以前よりもより多くのことに感動・関心して、よりその作品の素晴らしさを実感するっていうのがあるけど、この映画はまさにそのパターンだよね。しかもかなり意図的にその要素を詰め込んでるような気がするほど、よく計算されてる。

つまり、子ども向けにはしんちゃん達と同じ目線で、しんちゃん達が物語の中で理解していること以上のことを理解する必要がないように作ってあるんだよなぁ。そうすることで、子どもが理解できるギリギリのラインわかりやすく設定できるし、むしろ「大人をびっくりさせてやろう」っていう方に力を入れてる部分がかなり大きいんじゃないかなぁ。特に前述のヒロシの回想シーン以降は。

子どもに連れられてこの映画を映画館でみちゃった大人はどんな気持ちだったんだろうってすごく興味深い。エンディングロールでふと我に帰った時、あぁ、とんでもない映画をみちゃったと感じたんじゃないたかなぁ。まさかここまで完成度が高くて感動するなんて思ってないだろうしなぁ。そんな出会い方をする映画なんてめったにないだろうし、そんな素敵な映画体験をしっかりと計算して提供原恵一監督は素晴らしい。

昨日、ダークナイトをみて、ジョーカーこそ憎めない悪役だっていうのを強く実感したわけだけど、この「モーレツ!」のケンも「憎めない悪役」のひとりだよなぁ。しっかりと自分の中に、誰ににも侵されない意思や理想があって、それこそがみんなの幸せだと願ってるところとか、なんとなくかっこいいルックスや言動とかがとても魅力的に作り込まれてるもんなぁ。

その他にも色んな映画のオマージュだったり、カメラワーク(もちろんアニメ作品だから実際には背景の動かし方だけど)だったりが本当に凝っていて、安易に子ども向けだなんて軽くみなすことのできない、素晴らしい作品だった!

Twitterにさらっと感想載せようとしたけど、言いたいことを多すぎてまとまりせんでした。


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