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タナトスに似た欲動

またこういったことをせんとす

ダンサーインザダーク

ブログ

ダンサーインザダークを観た。

事前の知識はまったくなし、タイトルから、ダンサーの成功譚か何かだと思っていた。

ビヨークも出ているし、フランスのおしゃれ映画かなにかだと思っていた。



結論から言うと、まったく違う、いままでにみた映画とは明らかに異質なものだった。

この映画をみて、自分がいかに形式に囚われた映画、さらにはハッピーエンド的結末に慣れてしまったのだろうということを感じた。

途中でどんな悲しいことがあっても、最後にはちゃんとその悲しみを跳ね返す展開が待っているという安心感を、常にどこかに持って映画を観て来たんだなと思った。

この映画は『ドグマ95』というデンマークにおける映画運動を体現した映画で、やはり意図的に一般的な作品との差別化ははかられている。

しかし、それ以上に、ビヨークの持つ神秘性や、監督独自の演出や脚本によって作品の質が高められている。

この映画は、最近のくだらないドラマや映画にすっかり慣れてしまった人にとっては、最後まで裏切りの連続となるだろう。

あらすじはウィキペディアにも載っているし、またそれはこの映画を説明するうえで重要とはいえない。

ただ、この映画を初めてみた人には大きな衝撃を残し、なんともいえない苦しさを残すのは必至だろう。

しかし、その一方で、僕がもう一度この映画を観た時には、ストーリー展開に惑わされず、ただ「悲しい」、「かわいそう」ではない、この映画のもっと大切なことを感じとることができそうな、決意にも似た確信を感じてしまうのだ。

それにしてもビヨークがあんなに演技が上手だとは思わなかった。他の俳優も下手ではないけど、やはり演技の範囲でのリアリティを超えるものではない。しかし、ビヨークの演技というのが、まるでドキュメンタリーをオンタイムでみているような、あきらかに他とは違うリアリティーがあるのには本当に驚かされた。

とにかく、この映画は名作と言われるだけある確かな力を持っている。

よかったら、みんなみてちょ!!←